高橋、戸郷が期待の背番号変更!

原辰徳監督が、戸郷翔征投手(19)に来季から新背番号「13」を与える方針を明かした。来季はローテの柱への成長に期待がかかる有望株に、かつての岩瀬(中日)、西口(西武)ら好投手が背負ったイメージの強い番号を託す。また高橋優貴投手(22)も“内海2世”となるべく「12」から「26」に変更。6日から宮崎で始まる秋季キャンプにおいて、自覚を促すプレゼントとなりそうだ。チームはこの日、宮崎入りした。


成長著しい戸郷に与える新背番号に、球団の大きな期待が透けて見えた。秋季キャンプ地の宮崎へと移動する際の羽田空港で原監督は、秘めていたプランを惜しげもなく明かした。


「13番を、大抜てきで戸郷にあげようと思う。投手コーチも推薦していてね。期待を込めて、と」 



今季、戸郷は高卒ルーキーながら、シーズン終盤に2試合に登板。9月27日のレギュラーシーズン本拠最終戦・DeNA戦で、高卒新人17年ぶりとなるプロ初勝利を挙げ、頭角を現した。来季、ローテの柱として成長が待望される右腕に今季の「68」から「13」へ、ふさわしい番号が内定した。


13番といえば、かつての中日・岩瀬、西武・西口ら、近年では球界屈指の好投手が背負うイメージが強い。宮本投手チーフコーチも現役時代に背負った思い入れの強い番号を、右腕に託す。


また、高橋も新たな“相棒”を背に、2年目に挑むことになりそうだ。新人ながら開幕ローテ入りを果たし、今季5勝(7敗)を挙げた左腕に「内海2世、でいいじゃない。26でいいじゃない」と原監督。昨オフ、FAで炭谷を獲得した際、人的補償で西武に移籍した内海の背負っていた「26」へと変更されることが内定。11、12年に連続最多勝に輝くなど、133勝をマークしたかつてのエース左腕に続け、と期待する。


昨オフも菅野や田口ら多くの選手の背番号をシャッフルした。阿部2軍監督が今季まで背負っていた「10」について、原監督は「さすがに10番をつける人はいないな。冗談で『大城、10番つけるか?』と聞いたら固まってた。会話が進まなかったよ」と笑った。ふさわしい選手が現れるまで欠番にする方針だ。指揮官にとって背番号は「意味があって、格のあるもの」。飛躍、雪辱、心機一転など、それぞれに思いを込めて、発奮材料にしてほしい。


◆今季の戸郷


リーグ優勝を決めた9月21日のDeNA戦(横浜)でプロ初登板初先発。「ありがとう慎之助」として行われた同27日の同戦(東京D)でリリーフとして4回を無失点に抑えプロ初勝利。球団の高卒新人では02年の真田以来、17年ぶり6人目の快挙となった。阪神とのCS最終S第3戦では高卒新人史上3人目となる先発も託され、日本シリーズのマウンドも経験した。


◆今季の高橋


開幕ローテをつかみ、4月4日の阪神戦(東京D)では球団の大卒新人で59年ぶりとなる初登板初先発で初勝利。今季成績は5勝7敗、防御率3・19。夏場に調子を落としたが、終盤に再びローテに返り咲き、CS、日本シリーズにも先発した。幼少期にファンだった阪神戦では5試合に登板し、2勝1敗、防御率1・98と虎キラーぶりを見せた。最速152キロの直球に加え、鋭いスライダー、スクリューを武器に93投球回で89奪三振を記録。