惜しくも敗れる…長い試合回顧

まず、先発の菅野。

素晴らしい立ち上がり、スタミナ、病み上がりを考えず目一杯投げてました。151キロを計測した時、久しぶりに菅野の本調子ではなくても本気を見た。

正直、泣きそうでした。無理しているのは分かりました。でもチームの為にが伝わりました。

5回くらいが限度か?


そして打線。和田の速くはないが伸びるキレの良いストレートに苦労した。

コントロールも良い。

1巡目まではノーヒット。

1回、坂本ファーボールも丸、岡本続けず。

2巡目の3回ツーアウトから気迫の亀井が2ベース、坂本ファーボールでツーアウト2、3塁で丸が見逃し三振。


両チーム無得点の4回表ホークスは、今宮が初球をヒット、柳田三振の間に今宮盗塁。仕掛けが上手い。簡単にストレートを投げられない場面での盗塁。これが痛かった。

続くデスパイネがまたしても初球をヒット。

積極性は勝っているからか?普段のホークスか?グラシアルは、簡単に追い込んだが、4球目のアウトコース低めボール球の決め球をファールされ厳しくなる。最後は7球目のスライダーが若干、本当に若干甘く入りスリーラン。アウトコーススライダーを続けてインコースに行けなかった事で目付されたか?たらればだが、インコースに投げたかった。

そのあと簡単に抑えただけに本当に1球に泣いた、逆にいうとグラシアルがラッキーボーイに、グラシアルの日本シリーズになっていたからの勢いからのホームランだっただろう。

また盗塁などは、3連勝の余裕から積極策が出来たとも言えるだろう。


しかし、ジャイアンツは黙っていない。

6回坂本ファーボール、丸が見逃し三振の後、流石の4番岡本がツーランで1点差に追い上げる。

その後更に、ゲレーロがヒット、阿部はデッドボールでチャンスも代打石川が難しい球を打ち、ショートゴロ。甲斐野は変わり際、バタバタしてたのでファーボールの可能性が高かっただけに勿体なかった。これも余裕の無さか?


追い上げた後の7回表をしっかり抑えて反撃に転じたかったが、グラシアルをライトフライの後、ミスを連発してしまう。

岡本がサードでファンブルで福田出塁。

松田は打ち取った当たりもショート内野安打。

次の長谷川のセカンドゴロで、山本が悪送球にて1点失う。菅野力尽きる。

甲斐野が内野安打で満塁も、ここは変わった中川が粘り内川をセカンドゴロ併殺打にてピンチを脱する。

しかし、2失策の1点は今のジャイアンツには大きくのしかかる。


7回裏、大城三振。

重信ピッチャー内野安打。

亀井ライト前ヒット。

坂本、3打席ファーボールだったが、昨日と同様、甲斐野の2球甘い球浮いたフォークを見逃し、最後はアウトコース低めのフォークを空振り三振。これが痛かった。

丸、モイネロに変わり厳しいと思われたが、シリーズ初ヒット。レフトへツーベースを放ち1点返す。やっと打ってくれた。めちゃくちゃ嬉しかった。流れを引き戻し、さぁ、同点、逆転だと岡本。

全て振らなければファーボールだったが、最後の甘いインコースのスライダーをサードゴロ。4番だから打って良いが、打つなら決めなければいけない場面だった。

何としても次の阿部まで回して欲しかった。


8回表からはデラロサ。

内野安打を打たれるもナイスピッチング。

なかなか登板出来なかったが素晴らしい投球で奇跡へ繋ぐ。


8回裏は簡単に三者凡退。

阿倍の現役最後の打席なのか?センターフライ。

涙がでそうなる。

寂しくなんかない。まだ試合は続くのだ。と自分に言い聞かせる。


9回表もデラロサ続投。

松田ヒット、代走周東。

牽制でアウト。素晴らしかった。

その後、デラロサがまたまたしっかり抑えて9回裏に奇跡のサヨナラをと夢を繋ぐ。


9回裏。

ピッチャーは打ちやすいだろう森。

大城は9球粘るもセンターフライ。ワンアウト。


代打陽岱鋼。難しい球を打ち、ショートゴロ。ツーアウト。


亀井、あわやホームランかという大ファールを打つも8球粘りファーボール。流石の亀井である。このシリーズ、1番勝ちにこだわった選手だ。


なんとなく、キャプテン坂本がサヨナラホームランかと期待は膨らむ。

6球目の当たりは良すぎてヨシっと言ってしまうがファール。

最後は、アウトコースギリギリボールかなという素晴らしいスライダーに空振り三振。


キャプテンが倒れ、ジャイアンツの日本シリーズが幕をおろした。


やはり、久しぶりの日本シリーズというのもあり、ホークスと比べて、ジャイアンツナイン、首脳陣は、かたかった。

その中でやはり失策も多かった。

走塁ミスも多かった。

あまり打てなかった。

見逃し三振も多かった。

大事な場面でのファーボールも多かった。

しかし、実は、リリーフ陣はかなり頑張っていた。

澤村、鍵谷、中川、デラロサは、ほぼ完全にホークスを抑えていたのだ。この4人を中心に使うか、同点で粘れれば展開は違っていただろう。


目立ってしまった山本の失策は確かに痛く厳しかったが、堂々とすれば良いと原監督が使ったのだからそれが最善だったのだろう。

丸の不調もあれだけの選手を変えられない。

澤村、中川、デラロサをいい場面で使わなすぎたが、いい場面で使われた桜井、高橋、戸郷の若手の登板は苦くも、来年には更に飛躍の経験となるはずだ。出来れば1戦目の敗戦処理で経験させてのリリーフが良かったかと思う。

シーズン通して頑張った選手を信じて何が悪い。

敢えて好き放題に言えば、山口、メルセデス、菅野、桜井のローテで行くべきだった。

桜井は先発向き、大竹はランナーいるピンチ時の登板とシーズンの使い方をして欲しかった。

また澤村、中川、デラロサは早い回からでも良かった。また内野をコロコロ変えるのは落ち着かない。亀井を3番にとも思った。

鈴木尚広コーチ退団も痛かった。

長野の様なベテランが居たらとも思ってしまった。流れを変える上原が居たらと思ってしまった。


日本シリーズを勝つことは重要だ。

しかし、勝ちに行き、負けた。それなら仕方がない。相手が上手だったのだ。

でも経験は何よりも変えがたい宝だ。来年に繋がりまくるだろう。


正直、4連敗は予想してなかった。

日本一は当たり前に思っていた。

しかし、ホークスには隙が無く、逆に隙を見逃さない強さがあった。


MVPはグラシアルで問題無いが、実際、ジャイアンツを封じたのは甲斐のリードと感じた。甲斐ビームが出るほど走らなかったから目立たないが、リードは素晴らしかった。

大胆なリード。投手の特徴をしっかり理解し、打者の裏をかき続けた。

カーブを4連投、フォークを4連投、インコースとアウトコースを絞らせない。投手が調子悪くても甘い球を投げても、タイミングや球種を絞らせず打たせない。坂本、丸、岡本は見事にやられた。1点差でも勝てば良いと大胆なリードだった。慎重にいったジャイアンツとは対照的だった。これも膨大な資料、データを細かく分析し采配に振るった工藤監督がいたからだろう。

工藤監督は僅差だった、ジャイアンツは強かったと言った。慢心せず勝ちを見続けた素晴らしい監督だ。


先程も書いたが、

強いホークスと試合出来て本当に良かった。

来年も強いホークスと日本シリーズで戦いたい。


そして、日本一を奪還したい。


最後に、阿部慎之助の現役最後の勇姿を忘れない。まだまだ球界でもトップクラスの打撃だった。その姿のまま、現役のユニフォームを脱いだ。カッコ良すぎる。


ありがとう慎之助!

数年後は、必ず阿部ジャイアンツを率いて日本一を見せてくれ!


最高の笑顔見せてくれ、慎之助

明るく逞しく導けよ永遠に