センセーショナルなニュースが…。

センセーショナルなニュースが飛び込んで来た!

な、何と、山口駿がポスティングでメジャーに行きたい旨を明かしたのである。

もちろん球団の判断に依るが果たして?


巨人の山口俊投手(32)が今オフ、ポスティングシステム(入札制度)を利用した米メジャー移籍を球団に申し入れていることが17日、分かった。今季は最多勝、最高勝率、最多奪三振のタイトルを獲得してリーグ優勝に貢献。以前からの夢だった大リーグ挑戦への気持ちが高まったようだ。過去に巨人から同システムでメジャー移籍した例はなく、球団側は慎重に検討。山口はこの日、「プレミア12」の決勝・韓国戦に先発し、今季の全日程が終了。今後の動向が注目される。


 巨人の先発の柱が海を渡る可能性が浮上した。山口が今オフ、憧れのメジャーへ挑戦する意思があることが判明した。海外FA権は保有していないため、ポスティング制度での移籍を球団に希望しているという。 


DeNAからFA移籍して3年目の今季は、26登板で15勝4敗、防御率2・91。勝率7割8分9厘、188奪三振で最多勝、最高勝率、最多奪三振のタイトルを獲得し、5年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した。ポストシーズンでもクライマックスシリーズ、日本シリーズでともに初戦の先発を任されるなど、フル回転でチームを支えた。


 DeNA時代には、メジャーについて「夢はあります。チャンスがあれば挑戦してみたい」と話したこともある。17年から巨人に加入後はその夢を公言することなく胸中に封印。チームの優勝だけに集中してマウンドに上がってきた。今季、チームをセ・リーグの頂点に導いたことで、さらなる高みを目指す意味で米球界への思いが強まったようだ。 


最大の武器は長いイニングを投げられるスタミナ。メジャーは先発ローテを中4日で回していくが、短い登板間隔も問題なく対応できるタイプだ。今季は山口の登板試合をネット裏でメジャースカウトが視察する姿も目撃されており、個人タイトル3冠に輝いた右腕の存在は注目されてきた。


 米球界関係者によると、メジャーの球団間では、米大手代理人事務所のワッサーマングループが代理人を務める、という話も広まっているという。同事務所は有力選手を多く顧客に抱え、メジャーの日本選手ではカブスのダルビッシュ有投手、ドジャースの前田健太投手、DeNAから先日、ポスティングの手続きを申請した筒香嘉智外野手に加え、米プロバスケットNBA・ウィザーズの八村塁も契約を結んでいる。


巨人としては来季も先発の柱として欠かせない戦力と考えている。一方で、抜群の好成績でチームに貢献した選手は、個人の夢を後押しすべきという声もある。球団は過去にポスティングでのメジャー移籍の例がないこともあり、対応を慎重に検討していくもようだ。


 現行のポスティングシステムは、選手が米大リーグ全球団と交渉可能。契約が成立すれば、契約金と年俸の総額に応じて日本球団への譲渡金の額が決まる。申請の締め切りは12月5日。剛腕の行方から、目が離せなくなってきた。


 ◆ポスティングシステム 海外FA権を持たない選手が、大リーグに移籍する際に利用する制度。当初は最高入札額を提示したメジャー球団が独占交渉権を得たが、13年12月から当該選手の譲渡金を上限2000万ドル(約22億円)に設定。さらに18年オフからはメジャー契約の場合、契約金や年俸などの総額(複数年の場合は総年数の総額)によって譲渡金の額が変わるシステムになった。現在の譲渡金は総額2500万ドル(約28億円)未満はその金額の20%、2500万ドル以上5000万ドル(約56億円)未満は17.5%、5000万ドル以上は15%。


 ◆山口 俊(やまぐち・しゅん)1987年7月11日、大分県生まれ。32歳。柳ケ浦から2005年高校生ドラフト1巡目で横浜(現DeNA)入団。12年には25歳1か月という当時の史上最年少で通算100セーブ達成。16年オフ、巨人にFA移籍。昨年はノーヒットノーラン達成。通算成績は427登板で64勝58敗112セーブ、防御率3.35。187センチ、98キロ。右投右打。